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氷竜の創作部屋

創作(一次・二次混同)の中でも特に小説を掲載

浮遊土玉を作ろう

ある日のシアの塔。
そこでシアとイファルシアという珍しいコンビが何かをしていた。
2人の前には、観葉植物と果実の木と思わしき木の苗。そして蔦で作った紐と何かの繊維を編んだ布。
そして砂と土が置かれているが、これは砂を土へ錬成変換している最中だ。
一体何をしているのか?それは浮遊土玉と呼ばれる植木鉢などが要らないある意味画期的な植え方の準備だ。

「それ全部土に変換しちゃって」

「そのつもりよ」

シアが砂を土に変換している間、イファルシアは浮遊土玉本体を作っていた。
浮遊土玉は、それに植える植物やその植物がどれくらい成長するかで大きさを変える。
例えば花や観葉植物程度なら草食竜の卵くらいの大きさで十分。
しかし、これが木の苗ともなると土地が作れるくらいの大きさになる。

「果樹の苗はリンゴと杏と…何これ?」

「それ?パッションフルーツ」

あまり見たことのない果樹の苗を見つけ、イファルシアがシアに何の苗かを聞いたところ、パッションフルーツという答えが返ってきた。
イファルシアはそれを聞いて、突如どこからか太めの木の杭と棒を取り出して横へ置いてから花をどういう配置で植えるかを考え出した。
その間にも、シアは砂を土に変換し終え、団子でも作るようにしてその土を丸め始める。

「大きさはこれくらいでいいかしらね」

シアが手始めに作ったのは、果樹の苗を植えるためのかなり大きい土玉。
直径は大体2メートルくらいだろうか、イファルシアよりも遥かに大きい。
その土玉にあの布を巻き、蔦で作った紐で巻く。
これであとは苗を植えて永久浮遊の魔法を使えば完成だ。

「うーん…」

一方イファルシアは、何をどういう風に植えるかを悩んでいる様子。
なお、とにかく植えてしまえばいいのにという短絡的な考えはイファルシアには通用しない。
その辺は、さすがは草のカーバンクルといったところだろうか。

「何やってんの?私も暇じゃないから早く終わらせたいんだけど?」

悩んでいて全然作業の進んでいないイファルシアに、シアは自分も暇ではないので早く終わらせたいと言う。
それにイファルシアは耳を貸さず、なおも悩んでいる。
さすがにシアもこれには

「ああもう、いいから貸しなさいな」

と痺れを切らしてイファルシアをどかし、これはこうと勝手に土玉に植えていく。
作業を横取りされたイファルシアは、特に文句は言わずにあーあという顔をしている。

「ま、こんなもんよね」

「なんか微妙だわ」

シアのやった配置は、一見いいようにも見えるが、イファルシアから見ると微妙らしい。
ちなみに、何が微妙なのかはイファルシアは教えなかった。

それから大体2時間後。

「よし、これで全部ね」

「苗木は一気に成長させるの?」

「そうよ、だって杏食べたいし」

どうにかして土玉に植え終えたので、あとは永久浮遊の魔法を使うだけなのだが、ここでいwはシアに果樹は一気に成長させるのかと聞く。
するとシアは、そうよと答えて杏をすぐにでも食べたいからだと言う。
それにイファルシアはやれやれねと返す。

「ぬぬぬ…」

「まだできないの?」

シアが自分の分の浮遊土玉を全て浮遊させ終えた後も、イファルシアは尚も浮遊させられずにいた。
それを見たシアはすぐに呪文が違っていることに気付くが、あえて教えない。

「できない?」

「おっかしいわね」

その後も1時間は試行錯誤していたが結局できずじまいで、イファルシアはシアにやらせたという。

テーマ:自作小説 - ジャンル:小説・文学

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